【説明】
お酒を注ぐとゆらゆら揺れる、まん丸な片口です。脱乾漆技法と輪島塗の技術を組み合わせて制作しました。
全体はコロンとしたフォルムですが、持ち手から注ぎ口までの流れるようなラインなど細部には徹底的にこだわりました。
【ストーリー】
YUKAKUを始めた当初、木地や材料を仕入れるお金が無く、手元にあるものでなんとか制作したのがこの福福でした。
優子が学生時代に脱乾漆技法を学ぶためだけに制作した漆の球。塗るための持ち手が付いた、真っ黒なチュッパチャプスのような球体が、作業部屋の片隅にごろごろと転がっていました。
見つけた健太郎は、それを切り抜いて注ぎ口を付け、片口にすることにしました。
制作した第1号は、輪島で開催されたグループ展「わじま工迎参道」で即日お買い上げいただき、生まれたばかりのYUKAKUにとって、今後活動していく大きな自信となりました。
その後、高岡クラフトコンペティションでは奨励賞を受賞。
それからも、より良い注ぎ心地を目指して何度も改良を重ね、制作を続けています。