2021.11.04
Art Shop 月映で二度目の宮永春香展を開催する。
作家は、金沢美大の学生の時代から、「見えないもの」も表現してきたように感じている。
代表的なシリーズ「虚(そら)と骨」は、紙紐と土をつかって形をつくり紙紐は窯の中で焼かれて無くなり独特の形を成す。
また、次のシリーズ「FEITICO(ポルトガル語で護符という意味)」は紙紐で編んだ立体を泥漿につけて、焼成する。形をなしていた紙紐はなくなり、編まれたような形の土が残る。
新しいシリーズの植物をモチーフにした造形作品も、空をはらむ形である。
今、私たちの日常は、視覚的な情報が身近にあふれ、それが何かどんなものなのかという視覚的識別を、瞬時にしている。そして、見えていないものは「無い」と判断される。宮永自身は意識していないかもしれないが、見えなくてもそこに何かあると表現したいのではないかと私は考える。今回の個展で、じっくり「無」の存在を見たい。
Art Shop 月映 宮永 満祐美
2021年11月17日㈬~28日㈰ 10:00~18:00 ㈪㈫定休日 23日㈫は休まず営業しております。
Art Shop 月映 〒920-0854 金沢市安江町18-10 076-256-5371