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浅見惟

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漆芸

つくり手紹介

2009年 国立大学法人富山大学高岡短期大学部専攻科産業造形専攻漆工芸コース 卒業

2012年 金沢美術工芸大学大学院前期課程美術工芸研究科工芸専攻漆・木工コース 修了

箱には、函、匣、筥、盒など古来用途によって文字が使い分けられており、使われる漢字の種類の多さより、箱が持つ生活での意味合いの強さを伺う事ができます。特別な用途を持つ化粧道具や硯や筆、料紙をしまう箱が多いことは様々な展覧会を見れば認められるでしょう。これは箱が日常生活の中で、普段とは違うあらたまった状態との接点となっている事を示していると感じてきました。

恐らく誰でも、鳩サブレやヨックモックの缶箱のように、綺麗な空箱を家で目にしたことがあるのではないでしょうか。空箱がとっておいてある理由を尋ねると、何となく使えそうで綺麗だから、と言った様に特別な理由もなく身近に置いてあることが見受けられます。私自身、幼少のころから様々な箱を集めてきましたが、そこにも明確な答えがあったわけではありません。貰ったり買ったりすれば再び手に入るものを保管してしまう、箱の何が人を引き付け無意識な行動をとるのか、その理由探しが制作の根本にあります。

箱は中に何かを入れる器ですが、蓋をしてしまうと中を見る事ができません。中に何か入っていたとしても、外から観測する事はできません。蓋をした箱の中の空間は絵画表現における余白のように、あえて空けられた間は何もないわけではないが、そこには存在の可能性をはらんでいます。存在の確定しないゆらぎが、人の心をとらえているのではないでしょうか。

箱は、非日常に関わる物を入れ蓋をすると、非日常を内包した日常の物となります。しまう行為は、場を区切る作法や儀式のようなものであり、箱から出すことが起点となり場は非日常に変化し、しまう事で終点となり日常が戻ってきます。日常と非日常が重なり合いゆらいだ状態で生活に存在する箱。その状態を、箱が内包する潜在的な可能性としています。

場を支配する、起点と終点として存在するものとして、存在の潜在的可能性を内包する箱の表現を試みております。

 

作品、制作に関する考え方、文章、画像の著作権は浅見惟に帰属し留保されています

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経歴経歴

2009 横山賞 国立大学法人富山大学高岡短期大学部
2012 Gallery MARONIE 個展「― つむ ―」 京都
2013 秀桜基金留学賞 受賞 
2013 Gallery MARONIE 企画グループ展「二.五次元 ―絵画考―」
2015 三越銀座 金沢・能登・加賀展 
2015 東急百貨店吉祥寺店 グループ展 「漆~URUSHI QUARTETT~」
2016 Gallery MARONIE 企画グループ展「ふたのあるかたちⅢ」
2016 Art in the office 2016 CCC AWARDS 入選
2017 日本橋三越本店 グループ展「結晶する漆」
2019 ギャラリーにしかわ 個展「―かたみをおえる―」
2019 岡山県立美術館 「秀桜基金留学賞10年、そして今展」
2020 松坂屋 名古屋店 「あらたなる漆のチカラ」
2021 ギャラリーにしかわ 個展「―とこつま―」
2024 第80回記念 金沢市工芸展 金沢市長最優秀賞 受賞
2025 courage de vivre 個展 「 ゆらぎ|Unmanifested 」
2026 ギャラリーにしかわ グループ展「作家の干支 展」

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