仏教の儀式で用いる散華用の華籠(けこ)
現在は金属のもので紙の花びらをまくことが多いのですが、
正倉院でも竹製のもの(民具の網代編みの笊のようなもの)が保管されており、
現代的な装飾的な華籠に生の花びらをまく そんなことをイメージして制作しました。
竹のやわらかな美しさを表現したい気持ちもあったので、硬くなりすぎないよう柔らかな色調にて染色しました。
籠の外側の底面は濃い色にて染め分けし、内側の底面を枡網代編みにて装飾的にすることで、儀式に望む人の心の内を表現したいと思いました。
第79回金沢市工芸展 金沢市工芸協会会長奨励賞