この作品は雪の中から花を咲かせる植物をモチーフに制作しています。小さなトゲは、冬の朝、植物の上に霜がおりているところをイメージしています。金沢に来た時に見た雪景色とその記憶を写し取ろうと思い、制作した作品です。内側に花が咲いているのですが、これは雪や霜が溶け、春が来るイメージで作りました。冬の朝のツンとした澄んだ空気や、冷たさを感じさせるために、細かい尖ったパーツをいくつも組み合わせ、磁土を還元焼成して青、グレーがまざったような白色に焼き上げています。オブジェの形を大まかに手びねりでつくり、内側に花を貼り付け、外側には小さな棘をはりつけて作っています。パーツは一つ一つ手で細かくよって、それを土台に貼り付けていく、という作業の繰り返しでできています。
私は普段の制作でも、同じパーツをたくさん作り、集合体のようなものをつくることが多いです。
一つだったら意味をなさないパーツが、無数に集まることで不思議と生命力を感じさせるようなものになる、その感覚が好きで、制作しています。
第81回記念金沢市工芸展 NHK金沢放送局局長賞
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